2003年12月アーカイブ

最近気が付いた事がありまして、よくコーヒーを飲むのですが 不思議と自分で煎れても飲むのは冷めてから。決して猫舌なワケじゃないのに?と考えてたら...多分、何も知らないで飛込んだホテルのフレンチの厨房道具の名前すら知らない、言葉も? ?一日中地下1の冷蔵庫と厨房の往ったり来たり、後は出来上がった物を真空パックする。たまに海老の殻剥きとかさせて貰えると嬉しくて!頃合いを見計らって飲料や洗い場の人がコーヒーを煎れてくれる。一応僕にも。でも仕事遅かったし、せっかくもらった仕事呑気にお茶飲んでて「まだ終らないの」なんて先輩達に言われるともうさせて貰えないんじゃないかなんて考えるとコーヒーに手が出なかった。勿論一段落ついて飲む頃には冷めていてでもちょっといっちょ前な感じがして嬉しくて。でもそこを「いつまでお茶飲んでんだ!」なんて怒鳴られたり。経験を積んで後輩が出来たりしてからはコーヒー入りました!なんて声がかかっても、なんか仕込んでると「先にいいよ」と自分の世界に入り込んでて気がついて振り向くといいのかなぁと困惑した顔の後輩が僕の分のコーヒー持って立ってたりして。今でもその習慣が続いてるんだなぁ。きっと。今年も今日で最後、お陰様で三回目の年越しを迎えられ嬉しく思っています。これも皆様の応援あってです。心から感謝しています。本当に有難うございます!冷めたコーヒーが旨いと感じれる仕事を精一杯続けて行きたいと思います。来年も気まぐれシェフを気まぐれに御利用下さいませ。皆様の一年がいい年になる事を祈りつつ...

気まぐれやシェフ 吉田友則

あれっ又冷めちゃいました。(笑)よいお年を。

きまぐれやの冬は、冷凍庫で真空になっているフォンドヴォを解凍し火にかける事から始まります。フォンはダシ、ボーは子牛のスネ。すなわちスネやスジ肉、香味野菜等をひたすら煮込み出来るダシと言ったところでしょうか。デミグラスソースや赤ワインソース、その他もろもろに使われていて、こいつ次第で店の運命も左右される程大事なダシです。最近ではこのフォンドヴォを作らない店もありますが、きまぐれやは違います。地味な作業の繰り返しですが(笑)、とうとう継ぎ足し継ぎ足し五年目に!老舗の洋食屋さんには敵いませんが、去年あたりからお出ししています。簡単に作る行程を書きましょう。地味なので驚かないで下さい!

まず、牛すねの骨や牛筋をオーブンでよく焼きます。トリガラなんかもです。脂をよくきってから鍋へ。玉葱、人参、セロリ、にんにく、トマト等もオーブンで焼いてから鍋へ。きまぐれやは林檎なんかも入れてます。後はひたすらアクをとり煮詰まったら水を足しの繰り返し。そうやって鍋の中の肉・野菜の旨味やコク等をひっぱり出します。量にもよりますがだいたい5日から7日でワンクールです。

細かい所は省略しましたが、だいたいこんな雰囲気です。僕的には以外と好きな作業です。この作業の間、不思議と他の仕込みが捗ったりもします。最後の煮詰める時点で暇な時は、そばに椅子を置いてコーヒーを呑みながら読みかけの本なんて読んだりしています。これが静かな冬の夜だと、煮込んでいるときのコトコトという音が、自分の心臓音とシンクロしてうとうとしてしまいます(笑)。<※一応、15分置きに目覚ましをかけています>やがて鼻の奥に抜けるような独特ないい匂いで慌てて目を覚ますと、これが決まっていい感じのタイミングで仕上がっているんですね。このタイミング、一週間もの地味な作業に対する神様からのご褒美?(笑)不思議といつもそうなんです。戦時中は空襲に遭うとその鍋だけは持って逃げた!なんて話しがあったりします。コトコトうとうと、冬のきまぐれやのほんの一コマです。

いよいよ師走。てんやわんやしておりますワタクシも。先日野菜の仕入れに行きバタバタと野菜を選んでいると何やら背中ごしに「オイ!何で俺を使わないんだよ。もしかして使い方知らないんじゃないの?」なんて挑戦的な声が。ん?と振り返るとそこには蜜柑や柚子、等の果物が何言ってんだか散々使ってるじゃないと思った時視界の片隅に入ったのが「金柑」プチトマトみたいなパックに入り(サイズもプチトマト)背中に蜜柑より高い値札をつけて偉そうに鎮座しているじゃないですか。ムッとして手にとりレジへ。市場を出て丸ごと口に放りこみその瞬間!皮はとても甘く後からやって来る酸味そして最後に抜ける爽やかな香り!(何だか安っぽい料理本のコメントみたい(笑))今年の師走はアナタで行きますっ!と呟いて一礼!一挙に新しい料理のアイデアでいっぱいに。(なんて安上がりなシェフ)と自分の頭の中の事書き始めると偉い事になるので、金柑様の御紹介を!何だかどこぞの将軍様みたい(笑)蜜柑科で鎌倉時代に中国からやって来てわりかし西の温暖な地域に定住。姫橘とも呼ばれ皮ごといけますっ!皮はとても甘く身の方が酸味があり11月後半から春先までが旬。昔から風邪が流行と金柑が売れると言われる位小さい癖にビタミンいっぱい。喉にもいいらしい。良くある加工例は甘露煮や金柑酒や色々。きまぐれやでは、砂肝のコンフィにスライスした金柑を合わせたり帆立のカルパッチョ、後は甘露煮を白ワインと寒天で寄せたりこれから色々使いたいなと注目してる食材のひとつです。食前酒用に金柑のリキュールもつけているとこです。来年早々にはコースの最初にお出しできるかも!試飲が少なければ(笑)と仕入れに出掛けるといろんな出会いがあるもんです。

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